ヒログループ HIRO GROUP

対談「未来を切り開くのは、直感を信じられる人。
そして、新たな事業に対して夢を語れる人。」

川勝裕之×松岡康夫 対談

そもそもおふたりが出会った経緯は?

川勝裕之
川勝
「ローソンの会長だった方を知っているよ」という知人を介して、最初にお会いしてから、まだ8ヶ月くらいでしょうか。
松岡
少人数の会合で、突然、紹介されまして。若くて元気が良いなというのが最初の印象。そして会った次の瞬間「弊社の最高顧問になってください」ときたから驚いた。
川勝
32歳の僕が、これだけの肩書きをお持ちの方とお会いできることはめったにない、イチかバチかでした。会長は、僕たちがこれから参入しようとしている小売りビジネスのスペシャリスト。ぜひ僕たちに足りない知恵をお借りしたくてお願いしたんです。僕が生まれた時から、コンビニエンス事業に携わっていらっしゃる、すごい人物ですから。
松岡
1980年からコンビニエンス事業に、関わってきているからね。今までの人生「やりたい!」と思える、ありとあらゆることをやってきたと思います。
川勝
僕もいろんなことに挑戦したい想いをお話したら、それでいいんだと背中を押してくださいました。
松岡
彼はとても若い。そして、事業欲、行動力がある。前向きだしね。閉塞感のある日本でこういう若者はなかなかいない。夢のない人生なら、生きている意味がない、と私は思っています。ゆとり教育からきているのかもしれないが、世の中には夢を語れない人が増えすぎている。

いつもパワフルで前向きな川勝社長、その源とは?

松岡康夫
川勝
考えすぎない、というのが逆にいいのかもしれませんね。「もともと人材派遣なのに、なぜ飲食店を始めたのか」「なぜこの場所で、これがしたいのか」…周囲にあれこれ言われても、“直感”としか答えようがないんです。。
松岡
そう、商売で大事なのは“運・鈍・感”ですよ。中でも直感が一番大事。自分の直感からそれたら、8割は失敗すると思うよ。
川勝
ローソンを上場させて、ここまで大きくした松岡会長に「どうやって大きくしたのか」とお聞きしたら、やっぱりと直感だと。その時、僕の考えはこれでいいんだと確信が強くなりました。
松岡
そして直感の源になるのが、好奇心。この人は好奇心に溢れているからね。どこでも首をつっこんでくる。好奇心があると研究心が出てくるし、知識が蓄積される。その結果、ひらめいた直感は当たるんですよ。あとピンチを楽しめる資質も必要だろうね。窮地にこそ人は潜在能力を発揮できるんじゃないかな。

今後、力を入れていく小売りビジネスの展望は?

川勝裕之
川勝
現在、派遣事業とは別部門で経営している[キャメロン]という町家を生かしたダイニングが起動にのり安定してきたところ。次はこの店の味を生かした小売り展開を考えています。したいことが10、20もある中で、あっという間に去年が終わった。今年はなんか動かなあかん、もっと次のコマを進めなあかん、と思っています。フランチャイズもしていきたいけれど、なにをフランチャイズするのか熟考しているところ。
松岡
今の世の中、みんな何を売ったらいいかわからないというけれど、大切なのは「何が儲かるのか」ではなく、「これを日本のみんなに使ってほしい!」という情熱です。この情熱があってはじめて、フランチャイズは成り立つ。フランチャイズは情熱がないと絶対成功しない。フランチャイズの本部は儲けちゃいかん、ゼロでいい。自分の夢を実現することが最優先ですからね。あと終始一貫して言えるのは、「自前の社員をつくれ」ということ。自分で育てあげるというのが鉄則だと思うね、どんな世の中になっても。
川勝
そう、ビジネス成功の秘訣は人材がすべてです。全面的に信頼できる人がいないと、新事業もはじめられない。
松岡
経営者は、人が好きになれることも重要。そうすると人がかついでくれし、自分が知らない間に会社は大きくなっていく。今までいろんな人と会ってアドバイスをしてきた中で、この人にはその資質が充分ある。あたなに「今は新事業はやめておけ」というような人はつき合わない方がいい。
川勝
僕もそう思っています。「30代で何を成し得るか」しか今は考えていません。[キャメロン]2店舗目を出すかどうか迷っているのは、京都のしつらえ、京都の味があるのが魅力の店舗、同じレベルを東京に出すのは難しい。ならば、それを主体にしてほかの物販事業を広めるのが先かなと。現在は会長が神戸とお近くにいらっしゃるので、ご協力もいただきながら、小売りビジネスを大きくしていきたい。全国に[キャメロン]という名前を広げるのが目下の目標です。らでぃっしゅローソンさん、各百貨店さんに[キャメロン]のちりめん山椒や、京都牛で作るハンバーグなどを置いていただいて、今までなかった京都の味を広めたいですね。

松岡氏プロフィール

松岡康夫

松岡康夫

  • 1961年ダイエー入社。販売促進部長、商品部長を経て、コンビニエンス事業部 取締役部長に。
  • 1989年にはローソン代表取締役社長に主任。
  • 1994年からは、ダイエーグループ政策会議専務理事をはじめ、ローソン代表取締役社長、リクルートコスモス取締役、ダイエーグループ中国担当、十字屋取締役会長などを兼任。
  • 2000年にダイエーグループを退社し、日本フランチャイズチェーン協会会長、ローソン名誉会長などに従事。現在も、企業の最高顧問、くまもと誘致大使として大学の教壇に立つなど、幅広いジャンルで活躍されている。